自動車の重さを軽くすることは、環境問題と密接な関係があります。
1リットルのガソリンで長い距離を走ることができれば、排出ガスを減らすことができます。
そこで、自動車に使われている鉄をプラスチックで軽量化することが進められています。
2020年には、自動車に使用される材料の23%がプラスチックになるといわれています。
いま、自動車の材料として注目されているのが、炭素繊維と樹脂とを組み合わせた複合材料です。
炭素繊維は、鉄に比べて1/4も軽く、引っ張った時の強さも10倍という特徴があります。
この炭素繊維の複合材料で、自動車のボディーを作った場合、鉄製のボディーに比べその重量は飛躍的に軽くなります。
炭素繊維の複合材料を、はじめて大量生産できる自動車に用いたのは、ドイツの自動車メーカーであるBMWです。
電気自動車BMW i3が、2013年に発表されました。

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写真 BMW i3の炭素繊維複合材料(2015年フランクフルトモーターショー)
この電気自動車の骨格は、写真にあるように炭素繊維の複合材料で作られています。
そして、これから多くの自動車に複合材料が利用されると期待されています。
一方、炭素繊維の複合材料以外にも、自動車には多くのプラスチック材料が使われています。

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写真 車内に用いられる炭素繊維複合材料(2015年フランクフルトモーターショー)
例えば、自動車のバンパーがあり、ポリプロピレンというプラスチックでできています。
鉄製に比べて、軽く、また、安全で見た目も美しいバンパーが設計できるようになりました。
自動車のサンルーフにも、透明で強度が高いプラスチックが用いられています。
サンルーフ以外にも、後部座席の三角窓にもプラスチックが使われています。
さらに、自動車の安全性を高めるためにも、様々な高分子が用いられています。
衝突時に乗車する人を守るエアバックにはナイロンが用いられています。
最近では、シートの下にフィルム上のセンサーを置き、運転手の体格や着座姿勢を感知してエアバッグの開き方をコントロールすることも実用化され、このフィルムにはプラスチックが用いられています。
センサーといえば、前の話で、姿勢や位置を検出する話がありましが、その秘密は、ジャイロセンサーと呼ばれる検出器です。
自動車の横滑りの検知にもジャイロセンサーが使われ、事故を未然に防ぐことに役立っています。

ひらさか まさお