「今日、技術分野の授業で情報社会の技術を見てみようという授業があったんだ。
当たりまえと思っていたけど、改めて勉強するとすごいことなんだね。
図書館での蔵書や貸し出し状況の管理、遠隔医療システム、音声によって文字を入力できるシステム、タッチパネル、自動改札とICカード、カーナビゲーションシステム、ETC、産業用ロボット、遠隔地からの防犯監視システムなどが教科書に載っているんだけれど、どこまで進歩するのだろう」と、教科書を開いて隼人は家族の前で復習しながらつぶやくのであった。
慎太郎は、「いつも食事が終わるやいなやスマホでゲームをするのに、今日はどうしたんだ」と、からかいながらもわが子の成長を喜んでいる。
「コンピューターの果たす役割がいかに大きいかってことだよ。大量のデータを瞬時に処理したり、データの保存、更新が簡単にできる、高速で通信ができるといったことで生活を便利にしているんだよ。隼人や有紗が好きな回転ずしのタッチパネルにもコンピューターが組み込まれているよ」
「回転ずしのお勘定の仕方は店によって違うね。お母さん、明日回転ずし行こうよ」と、有紗。
「便利になったといえば、出張の時でも、1枚の交通ICカードでJRも私鉄も地下鉄も乗れるようになったし、今年から新幹線も車内検札がなくなったのでゆっくり寝られるようになった」
「お父さん、寝るのは良いけど、懐中物には気を付けてね」と、美也子。
「交通ICカードや銀行のカードなどはプラスチック製だよね」
「我が家のプラスチック博士のおでましですか。お買い物の時に使うポイントカードもそうだね。
ただ何枚もあってレジに並ぶたびにお財布の中を探さないといけないのはちょっぴり不便だけど、ポイントで得しちゃうのはありがたいわ」
「この前、おばあちゃんの家に遊びに行ったとき、おじいちゃんと一緒に新しいものへの挑戦ということで、最新のスマホを買ったと言ってたので、いろいろ教えてあげたよ。何時に起こしてといえばその時間に目覚ましがセットされるとか、おじいちゃんに電話して、とスマホにいえば電話をかけてくれるのを教えてあげた。
びっくりして、自分でも試していたよ。
それからは、おじいちゃんが会社に勤めだした頃は、工場から本社に電話するのにもいちいち交換手に頼んでつないでもらっていたとか、計算はそろばんで、電卓が出たときは清水の舞台から飛び降りる覚悟で買ったとか、予算書を作るのに縦横が合わず徹夜したこともあるが、今のようなパソコンのエクセルを使えば簡単なことなんだがとか、話が長かったなあ」
「時代の変化を勉強するのも大事なことだよ」と笑いながら慎太郎は隼人の頭をなでるのであった。

とがみ むねひさ