さて、part2では、スマポの応用について紹介いたします。
スマポは、医療材料の分野において大変注目されています。
私が所属する研究室では、新たな機能を持たせたスマポの設計や、「賢い」性質を利用した医療材料の開発を行っています。
数ある研究のうち、3つ紹介いたします!

1つ目は、貼るがん治療用ナノファイバーメッシュの開発です。
スマポをガーゼのようなメッシュに加工し、メッシュの中に抗がん剤と発熱する粒子を含ませています。
これをがんに直接貼り付けることで、抗がん剤と熱の両方で効果的に治療をするという方法です。
熱に応答して縮まるというスマポを利用しているので、熱を出すタイミングで抗がん剤を絞り出せるという仕組みです。

2つ目は、腕時計型透析デバイスの開発です。
透析患者は日本で年々増加しています。
現在の医療では、水や電気を大量に使用し、時間もかかります。
そこで、私たちはもっと簡便に透析治療が受けられるよう、腕時計型の透析デバイスを開発しています。
血液中に含まれる毒素の一つであるクレアチンを除去する機能を持たせたスマポをファイバー状に加工し、これを腕時計型のカートリッジにセットするようにしています。
現在、クレアチン以外の毒素を除ける機能をもたせる研究をしています。

3つめは、早期診断用ポリマーの開発です。
病気を治療するためには、なるべく早く病気の診断をすることが重要です。
世界には診断できる設備が十分に整っていない地域があります。
このような場所では診断ができないために特に子供の死亡率が高いことが問題です。
そこで、温度に反応して塊をつくるスマポの機能を使って、手のひらの温度で病原体を集める方法を開発しています。

このように、スマポは様々なかたちで私たちの健康を守るために役立ちます。
もし私たちの研究に興味を持ちましたら、ホームページに色々紹介していますので、ぜひよってみてください!

ホームページ:http://www.nims.go.jp/bmc/group/smartbiomaterials/index.html(外部ページに飛びます)

新山ゲストレンジャー
筑波大学大学院 荏原研究室 D3:https://samurai.nims.go.jp/profiles/EBARA_Mitsuhiro?locale=ja