支部の案内
支部長挨拶
高分子学会関西支部・支部長 大矢 裕一
公益社団法人・高分子学会の8支部のひとつである関西支部には現在、学会全体の20%強に当たる約2000名の会員が所属しています。関西支部では、高分子学会の目的である「高分子に関する科学及び技術の基礎的研究及びその実際的応用の進歩と学術文化の発展」を産学官が連携して、関西地区から盛り上げていくため、様々な活動を行っています。
2020年以後しばらくの間、新型コロナウイルスのパンデミックのため、我々の行動は大きく制限され、学会行事も中止もしくはオンラインで行わなければならなくなりました。しかしながら、そのような状況下でもオンラインなどのツールを用いて工夫しながら前向きに支部活動を進めてきました。2022年後半あたりから、ようやく対面での行事が少しずつ復活してきました。コロナ禍で得たオンラインなどの手法は、活用すれば平時にも時間や距離を飛び越えた知の伝達と交流が可能になるということも学ぶことができました。
高分子学会は(財)高分子化学協会を母体として1951年に発足し、2021年12月2日に設立70周年を迎えました。関西支部も高分子学会発足と同時にスタートしており、70周年を迎えました。高分子科学は、高分子説が約100年前に提唱されてからめざましい速さで学問的な体系化がなされ、科学と技術が一体となって様々な学際領域が開拓されました。私たちの身の回りには、天然・人工の高分子材料であふれており、高分子材料は現在の豊かな生活に欠かすことのできないものとなっています。ただし、爆発的にその使用が広がったため、高分子化合物が地球環境に与える影響を考慮しなければならないという局面を迎えました。こうした高分子材料の製造、機能(利用)、廃棄、回収(リサイクル)などの問題を解決できるのも高分子科学です。SDGsで示されているように、持続可能でwell-beingな社会を築くため、高分子科学の果たす役割は、今後さらに大きくなると考えられます。コロナ禍を経験したこと、地球環境に配慮した社会の構築が望まれていることを、変革のチャンスとし、高分子科学は様々な場面で新しい価値観を生み出し、新しいアプローチを実現しうると考えます。鍵は、異分野融合・新分野開拓・産官学連携です。関西支部では、知力・マテリアル・人材の融合(高分子学会「未来宣言2017」より)を促進する"場"を提供してきました。これまでの高分子革新力の精神を基盤とし、「新しい生活様式」ならぬ「新しい学会活動」、特に持続可能かつ先端・先駆的な取り組みを、南秀人、桂山悟の両副支部長をはじめ常任幹事ならびに地区幹事の方々とともに進めて参りたいと思います。引き続き、皆様のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
2024年6月
支部のあゆみ
1951年(昭和26年)12月
高分子学会および関西支部設立
高分子学会および関西支部設立
1952年(昭和27年)11月
第1回高分子討論会(京都大学)を担当
第1回高分子討論会(京都大学)を担当
1954年(昭和29年)6月
第2回高分子夏季大学(高野山)を担当
第2回高分子夏季大学(高野山)を担当
1955年(昭和30年)6月
第1回高分子研究発表会(神戸)を開催
第1回高分子研究発表会(神戸)を開催
1960年(昭和35年)11月
第9回高分子学会年次大会(大阪大学)を担当
第9回高分子学会年次大会(大阪大学)を担当
1965年(昭和40年)2月
第1回高分子の基礎と応用講座を開催
第1回高分子の基礎と応用講座を開催
1976年(昭和51年)12月
第1回次代の高分子研究者のための講演見学会を開催
第1回次代の高分子研究者のための講演見学会を開催
1981年(昭和56年)11月
第1回地区講演会を開催
第1回地区講演会を開催
1992年(平成4年)10月
第1回ポリマー材料フォーラムを担当
第1回ポリマー材料フォーラムを担当
2001年(平成13年)9月
第1回高分子サロンを開催
第1回高分子サロンを開催
2006年(平成18年)5月
「次代の高分子研究者のための講演見学会」と「地区講演会」を統合し第1回関西若手高分子セミナーとして開催
「次代の高分子研究者のための講演見学会」と「地区講演会」を統合し第1回関西若手高分子セミナーとして開催
2006年(平成18年)5月
支部ホームページを公開
支部ホームページを公開
2010年(平成22年)8月
第1回高分子若手技術講習会を開催
第1回高分子若手技術講習会を開催
2012年(平成24年)10月
関西支部設立60周年記念行事を開催
関西支部設立60周年記念行事を開催
2018年(平成30年)1月
第1回NEXT高分子(関西)交流会を開催
第1回NEXT高分子(関西)交流会を開催
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