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支部長挨拶

高分子学会関西支部・支部長 南 秀人

公益社団法人高分子学会関西支部は、多様な大学・研究機関・企業が集積するこの地域において、高分子科学を核とした知の交流と価値創出を担ってきました。分野や立場を越えた活発な対話と連携が関西支部の大きな特徴であり、これまで数多くの研究成果と優れた人材を生み出してきた重要な基盤となっています。また、こうした活動は、関西地域にとどまらず、我が国全体の学術と産業の発展にも少なからず貢献してきたものと自負しております。

高分子科学は、材料としての機能追求にとどまらず、環境、医療、エネルギーといった社会課題と深く結びつきながら発展してきました。とりわけ近年では、海洋プラスチック問題やマイクロプラスチックの影響に象徴されるように、高分子材料の恩恵と利便性が広く享受される一方で、その持続可能な利用のあり方が強く問われています。こうした課題に対して、科学的理解の深化と革新的な技術開発の双方から貢献できることは、高分子研究者にとって極めて重要な使命であり、本分野の社会的責任も一層高まっていると認識しています。 今後は、「何ができるか」に加えて「社会が何を求めているか」を的確に捉えた研究・開発がますます重要になるでしょう。そのためには、個々の高度な専門性を尊重しながらも、異なる分野や立場の知見を有機的に結びつけ、新しい視点から課題に挑む姿勢が不可欠です。従来の枠組みにとらわれない発想と柔軟な連携が、新たな価値創出の鍵になると考えています。

関西支部では、こうした認識のもと、「出会いと触発の場」としての役割をこれまで以上に発展させていきたいと考えています。研究発表や講演の充実に加え、分野横断的な議論の機会をさらに広げるとともに、若手研究者や学生の積極的な参画と挑戦を後押しする取り組みを推進してまいります。また、産学官の距離が近いという関西の特長を活かし、基礎研究から社会実装に至るまでの流れが自然につながるような活動の充実にも努めてまいります。

急速に変化する社会の中で、高分子科学に求められる役割は今後さらに広がっていくと考えられます。その変化を受け身で捉えるのではなく、新たな価値創出の機会と前向きに位置づけ、「動きのあるプラットフォーム」として関西支部の活動を一層活性化していく所存です。 山口 浩靖、塩谷 優子の両副支部長をはじめ、常任幹事・地区幹事の皆様とともに、より魅力ある支部運営に努めてまいります。会員の皆様におかれましては、引き続きご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2026年6月
 


 

支部のあゆみ

   
1951年(昭和26年)12月
高分子学会および関西支部設立
1952年(昭和27年)11月
第1回高分子討論会(京都大学)を担当
1954年(昭和29年)6月
第2回高分子夏季大学(高野山)を担当
1955年(昭和30年)6月
第1回高分子研究発表会(神戸)を開催
1960年(昭和35年)11月
第9回高分子学会年次大会(大阪大学)を担当
1965年(昭和40年)2月
第1回高分子の基礎と応用講座を開催
1976年(昭和51年)12月
第1回次代の高分子研究者のための講演見学会を開催
1981年(昭和56年)11月
第1回地区講演会を開催
1992年(平成4年)10月
第1回ポリマー材料フォーラムを担当
2001年(平成13年)9月
第1回高分子サロンを開催
2006年(平成18年)5月
「次代の高分子研究者のための講演見学会」と「地区講演会」を統合し第1回関西若手高分子セミナーとして開催
2006年(平成18年)5月
支部ホームページを公開
2010年(平成22年)8月
第1回高分子若手技術講習会を開催
2012年(平成24年)10月
関西支部設立60周年記念行事を開催
60周年記念誌(47MB)
2018年(平成30年)1月
第1回NEXT高分子(関西)交流会を開催
2022年(令和4年)11月
関西支部設立70周年記念行事を開催
70周年記念誌(PDF 4.5M)

 
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