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支部長挨拶

高分子学会関西支部・支部長 中 建介

公益社団法人・高分子学会の8支部のひとつである関西支部には現在、学会全体の20%強に当たる約2000名の会員が所属しています。高分子学会の目的である「高分子に関する科学及び技術の基礎的研究及びその実際的応用の進歩と学術文化の発展」を産学官が連携し、関西地区から盛り上げていくために、様々な活動を行っています。

2020年に突如として、新型コロナウイルスが出現したかと思うと、瞬く間にパンデミック(世界的流行)となり、海外渡航はもとより国内移動も制限され、本部行事や支部行事を中止せざるを得ない状況となりました。一年も経てば収束するだろうという甘い予想は裏切られ、これまで普通にできていた対面での交流ができなくなってしまいました。しかしながらそのような状況下でもオンラインなどのツールを用いることで工夫しながら前向きに支部活動を進めることができました。歴史を振り返れば、人類は様々な感染症に脅かされてきました。約100年前のいわゆる「スペイン風邪」は、近代史上最悪のパンデミックと言われ、社会生活・経済活動に大きな陰を落としつつも、終息後には新しい社会の構築が加速されました。100年経って、感染防止に求められる行動は大きく変わっていないかもしれませんし、世界情勢も不安定化していますが、これを変革のチャンスとして新たな価値観を生み出すことでwithコロナ、afterコロナ社会を築くことができると確信しています。

高分子学会は(財)高分子化学協会を母体として1951年に発足し、昨年12月2日をもって設立70周年を迎えたことから先の高分子年次大会において高分子革新力で切り拓く未来社会をテーマに「高分子学会設立70周年記念行事」を開催しました。これからの持続可能でwell-beingな社会を築くためには高分子科学の果たす役割は極めて大きいと考えます。高分子科学は、高分子説が100年前に提唱されてからめざましい速さで学問的体系化がなされ、科学と技術が一体となって様々な学際領域が開拓されました。withコロナ、afterコロナ社会を築くことを変革のチャンスとし、高分子科学は様々な場面で新しい価値観を生み出し、新しいアプローチを実現しうると考えます。鍵は、異分野融合・新分野開拓・産官学連携です。関西支部では、知力・マテリアル・人材の融合(高分子学会「未来宣言2017」より)を促進する"場"を提供してきました。高分子学会と同時に設立された高分子学会関西支部が70周年を迎え、これまでの高分子革新力の精神を基盤とし、コロナ禍を契機とした新たな価値観による変革の機運を燃料とし、「新しい生活様式」ならぬ「新しい学会活動」、特に持続可能かつ先端・先駆的な取り組みを、大矢 裕一、小林久人の両副支部長をはじめ常任幹事ならびに地区幹事の方々とともに進めて参りたいと思います。引き続き、皆様のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
2022年6月
 


 

支部のあゆみ

   
1951年(昭和26年)12月
高分子学会および関西支部設立
1952年(昭和27年)11月
第1回高分子討論会(京都大学)を担当
1954年(昭和29年)6月
第2回高分子夏季大学(高野山)を担当
1955年(昭和30年)6月
第1回高分子研究発表会(神戸)を開催
1960年(昭和35年)11月
第9回高分子学会年次大会(大阪大学)を担当
1965年(昭和40年)2月
第1回高分子の基礎と応用講座を開催
1976年(昭和51年)12月
第1回次代の高分子研究者のための講演見学会を開催
1981年(昭和56年)11月
第1回地区講演会を開催
1992年(平成4年)10月
第1回ポリマー材料フォーラムを担当
2001年(平成13年)9月
第1回高分子サロンを開催
2006年(平成18年)5月
「次代の高分子研究者のための講演見学会」と「地区講演会」を統合し第1回関西若手高分子セミナーとして開催
2006年(平成18年)5月
支部ホームページを公開
2010年(平成22年)8月
第1回高分子若手技術講習会を開催
2012年(平成24年)10月
関西支部設立60周年記念行事を開催
2018年(平成30年)1月
第1回NEXT高分子(関西)交流会を開催
 
 
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