<対象学年:高校生以上>

こんにちは、増田レンジャーです。

今回から何回かに分けて「イオン液体」というユニークな物質について連載をしたいと思います!

おそらくなじみがない物質かと思いますが、中学校・高校の教科書の発展編として考えていきましょう。

教科書に対応する主なキーワードは「物質の三態」で、詳しくは
(中学校)
・物質の姿と状態変化:物質の三態・状態変化とエネルギー
・原子の構造:イオン・陽イオンと陰イオンの結合
(高校)
・物質の構造:粒子の結合と結晶構造・物質の三態と状態変化
・無機化学
あたりでしょうか。

さて、「塩」とは正の電荷を持った「陽イオン」と負の電荷を持った「陰イオン」からなる物質のことをいいます。

代表的な「塩」といえば、おなじみ食塩こと塩化ナトリウムです。
これはナトリウムイオンと塩化物イオンからなる「塩」です。

この食塩は私たちが生活する環境では物質の三態でいうと、「固体」になります。

一方で、もっとも身近な「液体」である水に目をむけてみましょう。
水は0℃より低い温度では氷、つまり固体になり、0℃以上にあたためれば100℃までは液体として存在しています。

では、固体である塩化ナトリウム(食塩)もどんどん温めていけば、液体になるときがくるのでしょうか…?

答えはYESで、800 °Cほどまで加熱すれば「溶けて」液体になることが知られています!

塩化ナトリウムではこんなにも溶けて液体になる温度(融点といいます)が高いのでしょうか?
それは、イオンが正と負の電荷をおびており、これらが結びつく力がとても強いことによります。
無機物からできている「塩」はこのように融点がとても高く、数百度にも達することが多いです。

しかしながら、ある種の「塩」は私たちが生活する環境でも「溶けて」しまい「液体」として存在することがわかり、最先端の研究でも注目されています!
これをイオン液体と呼びます。

次回以降、なぜ「塩」の中には溶けて液体として存在するものがでてくるのか?、また高分子科学とはどのように関わっているのかについてみていきましょう。

次回もお楽しみに!

ますだレンジャー

イオン液体の写真は横浜国立大学の玉手亮多 博士よりご提供いただきました