はじめまして! 中国・四国支部レンジャーのなかやまです。
みなさんはプラモデルを作ったことがありますか?
少年(の心を持った大人)の方は作ったことがある人が多いのではないでしょうか。
プラスチックモデルを縮めたのがプラモデルですが、もっと縮めてプラモと言ったりしますよね。
名前が示すとおり、いろいろなプラスチック(樹脂)でできています(図1)。

図1. プラモデルの素材例

 数あるプラスチックの中で、プラモデルにいちばん使われるのはポリスチレン(PS)という樹脂で、スチロール樹脂ともよばれます(図2)。
ポリスチレンは室温では比較的固い樹脂ですが、70~90℃程度から柔らかくなって100℃程度で流動化する加工しやすい樹脂であり、細かい形の部品を作ることができます。
削ったりして形を整えるのもわりと簡単です。
透明性も良く、塗料での着色も容易です。
有機溶媒に溶けやすいという性質は、耐久性の面では欠点かもしれませんが、プラモデル用の接着剤はこの性質を利用して溶剤で一時的に樹脂表面を溶かしてくっつけています。
最近は接着剤を使わずに部品をはめ込んで固定するスナップフィットのプラモデルも多くなっていますね。
とても扱いやすいポリスチレンですが、比較的固い反面、割れたり折れたりしやすくやや脆い面があります。

図2. ポリスチレン(スチロール樹脂)製部品

 もう少し強度が求められる部品には、ABS樹脂というプラスチックが使われることがあります(図3)。
ABS樹脂のAはアクリロニトリルのA、BはブタジエンのB、SはスチレンのSです。
アクリロニトリルから合成されるポリアクリロニトリルは合成繊維の一つで、アクリル繊維とよばれます。
ブタジエンを重合したポリブタジエンは代表的な合成ゴムです。
したがってABS樹脂は加工しやすいポリスチレンに繊維の強さとゴムの弾力性を加えたものとイメージしてもらえばいいと思います。
ABS樹脂はポリスチレンと比べると丈夫ですが、有機溶剤がしみこむと脆くなる場合があるので、塗装や接着する場合は注意が必要です。

図3. ABS樹脂製部品

 アニメーションに出てくるガンダムのようなロボットのプラモデルは多くの関節を持っていますが、ポーズを保つことができるように関節部に軟らかい部品がよく仕込まれています。
使われる樹脂はポリエチレン(PE,図4)やポリプロピレン(PP)などです。
ポリエチレンやポロプロピレンはまとめてポリオレフィンともよばれます。
これらの樹脂はちょっとやそっとでは壊れないので、アンテナのような細い部品にも破損防止のために使われることがありますが、ポリスチレン製の部品と比べると精密さでは劣ります。
ポリオレフィン樹脂は塗装してもすぐにはがれてしまうので、完成すると見えなくなる場所に配置されることが多いです。
また、普通の接着剤では接着できず、ほとんどの場合は部品の形を工夫して機械的に固定されます。

図4. ポリエチレン樹脂製部品

 使われているプラスチックの性質を理解したうえで、塗装したり少し改造したりなどの手を加えるとより愛着がわきますね。

中国四国支部レンジャー なかやま ゆうしょう