関東高分子若手研究会 ミニシンポジウム
今回は講演者を含め7大学から15名が参加しました。4名の若手研究者のご講演があり、合宿形式の利点を活かして制限時間にとらわれない議論が活発に行われ、大変有意義なミニシンポジウムになりました。
最初の江さんのお話は、まさに多分岐高分子科学のブレイクスルーとも呼べる、画期的な発見である光捕集アンテナ機能に関するもので、どのようにこの現象を発見するに至ったかという経緯を非常に分かり易く、エキサイティングに説明して下さいました。会場の反応もよく、熱のこもったやり取りがあり、予定時間を大幅に超過してしまいました。
2番手は、博士課程に在学中の坂尻君にお願いしました。まだ記憶に新しいヘリックス‐ヘリックス転移に関する研究の最近の発展を、色々な話題をうまく盛り込んで話していただきました。特に自身が発見し、コンフォメーションの帰属を行った、結晶性のポリペプチドの転移現象については、臨場感もあり、大変議論が盛り上がりました。
夜は懇親会を行い、研究から始まるいろいろな話題で夜更けまで親交を深めました。
翌朝最初の高田さんの講演は、他分野の人には分かり難い、ゲル化の機構や光散乱測定の原理などから、丁寧に説明していただきました。そのために実際の研究結果の紹介は比較的簡単な説明になりましたが、物性以外の分野の人からも沢山の質問があり、理解が深まりました。スライムの物性がよく大変よく分かりました。
最後の門川先生には、合成系以外の参加者に配慮していただき、糖鎖高分子の新規合成法について、エッセンスをかいつまんでお話しいただきました。お話は簡単に済まされましたが、その後の議論のやり取りの中で、非常に高度な合成実験をなさっていることがよく分かり、とても勉強になりました。アプリケーションについて物性系の参加者から有益なコメントがありました。
学会後のやや窮屈な日程でしたが、参加者のみなさんは学会の疲れも忘れて、議論も白熱し、盛況の内に会を終えることができました。
主 催 |
高分子学会 関東高分子若手研究会 |
日 時 |
10月8日(金)18:00 ~ 9日(土)12:00 |
会 場 |
KKR 新潟 ニュー越路 (〒950-0084 新潟市明石1-1-7 Tel 025-245-8271) |
交 通 |
→会場への交通 |
講 演 |
10/8(金)
- 19:00~「デンドリマーの光捕集アンテナ機能」
○江東林・相田卓三(東大工)
- 20:00~「ポリペプチドのヘリックス‐ヘリックス転移」
坂尻浩一(東工大工 渡辺研)
10/9(土)
- 9:00~「一時架橋による組み替え網目の構造とダイナミクス」
高田晃彦(九大院総理工)
- 10:00~「重合化学からの糖鎖高分子合成へのアプローチ」
門川淳一(山形大工)
詳しくはタイムテーブルをご覧ください。
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参加要領 |
1. |
参加費 |
(予定) 一般・学生 宿泊費(一泊二食付き)10000円 懇親会費2000円 |
2. |
申込方法 |
氏名、所属、連絡先、電話番号、e-mailアドレスを明記し、e-mail、Faxまたは郵便でお申し込み下さい。 ※宿泊所の予約の都合がありますので9/20までに連絡をお願いします。 |
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申込先 |
〒152-8552東京都目黒区大岡山2-12-1 東京工業大学大学院 理工学研究科 有機・高分子物質専攻 古川 英光 Tel 03-5734-2635 Fax 03-5734-2888 mailto:hfurukaw@polymer.titech.ac.jp |