関東高分子若手研究会 サマーキャンプ2002 in TATEYAMA

7月26日(金)午後2時より、東京農工大学合宿宿泊施設館山荘にて、「関東高分子若手研究会サマーキャンプ2002in TATEYAMA」を開催いたしました。参加者は30名、2泊3日の日程は好天に恵まれました。前回までは講演をメインにこの会を企画しておりましたが、今回より参加者自身の研究紹介を中心としました。講演は、渡辺敏行先生(東京農工大学)と猪股克弘先生(名古屋工業大学)にお願いしました。
幕開けは、渡辺先生に「二光子励起を利用した高分子の微細加工とその応用(マイクロマシン、フォトニッククリスタル、バイオクリスタルの創製)」の講演をしていただきました。二光子励起とは何か、その特徴とそれを生かした微細加工を、自身の研究を例に紹介されました。ナノサイズの鎖の電子顕微鏡写真に皆、驚嘆しました。さらにその応用として、フォトニクスクリスタル、バイオクリスタルへの応用について言及されました。その後、休憩や夕食を挟んで研究紹介を行いました。1人2~3分でと会告に書きましたが、若手研究会ならではの緊張や遠慮のない雰囲気の中、活発な議論がなされ、修士課程の学生、さらにはまだ実験装置をくみ上げている最中の4年生までもが1人30分かかり、2日目の午前中と猪股先生の講演後の夜、3日目の解散時間ギリギリまでを費やし、非常に充実したものとなりました。2日目の夕食後に猪股先生に「会合性高分子ゲルの粘弾性挙動」の講演をしていただきました。物理ゲル架橋点が付いたり離れたりする様子を粘弾性を通して見事に観測したデータを紹介されました。
参加者自身の研究紹介を行って感じたことは、研究分野により細分化された学会の中で分野を横断して若手研究者が活発に議論する場は我々にとって貴重だということです。2泊3日、時間に追われることなく議論出来たことは、特に学生の皆さんにとって、よい思い出になると思います。
2泊3日、全員無事に楽しくサマーキャンプを終えることが出来ました。以上、支援していただいている高分子学会、高分子学会関東支部の皆様にご報告し、厚く御礼申し上げます。

主題=思わぬ発見に出会おう

<趣旨>研究で日頃、「当たり前、つまらない」と思っていることを、異分野の研究者に話してみると、思わぬ発見や発展につながることがよくあります。このサマーキャンプはまさにその「思わぬ発見」に出会う絶好の機会です。潮の香りがするリラックスした雰囲気の中、参加する皆さんが簡単な研究紹介をします。いろいろな研究をしている人から思いもよらないさまざまな反応が返ってきます。また、「こんな研究をしているのか」という新鮮な刺激もあります。「3人寄れば文殊の知恵」といいます。このサマーキャンプは、皆さんの研究の、ひいては高分子科学の新たな発展の端緒となることでしょう。
主 催 高分子学会 関東高分子若手研究会
日 時 7月26日(金)13:00 ~ 28日(日)12:00
会 場 東京農工大学合宿研修施設 館山荘
(千葉県館山市正木字干潟1256-131 Tel 0470-27-6262)
交 通 JR内房線館山駅(東京より特急で約2時間)よりバスorタクシー約2km
会場への交通案内へ
講 演 7/26(金)
  • 13:30〜 「二光子励起を利用した高分子の微細加工とその応用(マイクロマシン、フォトニッククリスタル、バイオクリスタルの創製)」
    渡辺敏行 先生 (農工大工)

7/27(土)
  • 15:00~「会合性高分子ゲルの粘弾性挙動」
    猪股克弘 先生 (名工大工)
詳しくはタイムテーブルをご覧下さい。

参加要領
1. 参加費 一般15,000円 学生10,000円(宿泊・食事・テキスト代を含む)
2. 申込方法 氏名、所属、連絡先、電話番号、E-mailアドレスを明記し、e-mail、FAX、葉書で事前にお申込ください。
3. 申込締切 7月5日(金)
なお、会場の都合上、参加人員が40名になった時点で締め切ります。
研究紹介は、ごく簡単で構いません。OHP2枚程度にまとめて持参ください。
発表時間は5分程度です。
申込先 〒152-8552 東京都目黒区大岡山2-12-1
東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻 戸木田 雅利
電話03-5734-2834 FAX:03-5734-2888
E-mail: mtokita@polymer.titech.ac.jp